カンボジアでは、当初から「地雷」を取材しようと思っていました。

いうまでもなく、カンボジアは地雷の被害を被っている国です。
だから、というのも何ですが、とにかく地雷被害者の物乞いが多かったですね。
単なる障害者とか、単なる貧困者というのは物乞いになれないのです。物乞いになる最低条件として地雷被害があるのです。

その典型例が、本でも取材したシェムリアップでした。この町はアンコールワットがあるため観光客でうめつくされているような町です。
外国人はカンボジア=地雷と考えます。だからこそ、「カンボジア⇒地雷被害者⇒地雷障害者の物乞いはかわいそう⇒お金をあげよう」となり、結果的に地雷障害者でなければ物乞いにはなれないというような奇妙な現象が起きるのです。

ただ、取材を通して思ったのは、写真のような地雷被害者のためのリハビリテーション施設や病院に日本人のボランティアなどがとても多かったことです。
物乞いからもよく「日本人には世話になっている」「日本人から車いすをもらった」などといった話を聞かされました。
ボランティアのような方が懸命に働いているからこそ、日本人が歓迎され、親切だと思われているのでしょう。それによって、僕もどれだけ取材が楽になったか知れません。

正直、ボランティアをする人を「偽善」だなんだとバカにすることは簡単です。
しかし、そういう人たちが必死で働いているからこそ、日本人のイメージが上がり、観光客が気軽に、そして安全に旅行できるというのも事実なのです。

嘘だと思うなら、海外旅行へいったついでに仲良くなった現地の人に一度でいいから「日本のボランティアは知っているか」と尋ねてみてください。
十中、八、九は、具体的な名前をだして、お礼をいってくるはずです。





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